●ランプ類の再生と防水化
キャリーと同じ、SJ10,20のランプ類。丸いレンズが可愛らしくて好きな部品ですが、他種ジムニーのランプ移動用にも使われていて、割と人気のあるランプです(街道レーサーなどでキャリーテールといえばコレ!ですね)。
さて、このキュートなランプですが、流石に旧いものなので樹脂は劣化してポロポロと崩れ、レンズ内は苔生してソケットから電球が外れない・・・・という状態のものは少なくありません。全ての原因は酸化で、内部に関しては水抜きの切り欠きと、破れたブーツからの水の浸入が酸化を促進させています。おまけにフロント、リア共にボディとの間はただのすき間なので巻き上げた泥がランプの辺りから垂れるのも気になります。
我が家の家宝に、このようなランプユニットがあります。本体の劣化はともかく、錆びて膨張したソケットが本体を破壊しています。凄いを通り越して、キモイ・・・・。
ランプユニットとレンズはいくらかストックパーツがありますが、管理人の場合は一旦全てバラバラにして洗浄、検品後に保管しています。こうすると、どうしようもないジャンクでもブーツ、本体、配線、ソケットと使える部品を確保できて場所もとりません。使う際には程度の良いものを組み合わせて使用目的に合ったランプユニットを、ハーネスの色や長さがマッチした状態で作れます。オートバイでは他車流用などが多く、如何に純正のように仕上げるかに拘っていたのでハーネスチューブやいろいろな色の配線、カプラなどが大量にあります(はたから見るとただのゴミですが)。
上の画像では綺麗に見えますが、勿論30年近く前の部品ですので本当は見ての通りボロいです。あきらめずに洗浄して「怪しい白い粉」を落とします。それでもボロボロと崩れてくるので、表面をブタントーチで軽く炙って固めてしまいます。やすぎると熱で変形してしまうので手加減が必要ですが、表面が劣化した樹脂パーツでは定番の方法ですね。
いくらそれなりに補修したところで、以前と同じ環境で使うわけですから対策が必要です。要は、水や泥が入らないようにすれば良いわけですが、コーキングしてしまっては球交換が面倒です。そこで今回はこういう部品を使ってみることにしました。前々から信号待ちなどで丁度目の高さにあって、いつも気になっていた部品です。正体は、トラックのサイドマーカーランプの「防水ゴムリング」です。驚いたことに、ほとんど径が同じです。そのままでは使えないので、裏側を右画像のようにカットします。切り欠きを作っていますが、実際には必要ありません。この防水ゴムリングはトラック用品店で単品購入可能で、ひとつ170円です。ランプ8個分で1360円と、大変お得な逸品です。
全て組み立ててから、裏側からリングをはめます。レンズとユニット間の隙間、ボディとユニット間の隙間はこれで完全に(厳密には完全ではないと思いますが)防水されます。おまけにボロ隠し効果も高いですね。ただし、水が入り難くなったという事は逆に水が入ると出難いという事です。ですので、配線が通っているブーツが劣化していたり裂けていては逆効果です。もうひとつ難点としては今までよりも少しだけ球交換が面倒になりますが、大した事ではないと思います(錆びてソケットが抜けなかったり、ユニットが崩壊する事に比べれば)。
実際に取り付けてみました。黒縁になってしまったので印象が変わるかと思いましたが、リアランプは少しフレンチングされたKustomライクな作りなので思ったほど気になりません。むしろボロい樹脂部分が見えないのと、手に粉がつかないので気分は良いです。おまけに雨天走行してもランプの下から泥が垂れてこないなんて、素敵ではないですか・・・・。
保安部品である灯火類に手を入れたわけですが、横方向への照射は当然減る事になります。しかし前述のようにリアは元々窪んでいるので横方向への配光はありませんし、フロントに関してはサイドウインカーが標準装備されているので問題ないと考えています。
コストも低く加工も簡単なので、一度試してみるのもいいかもしれません。